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世界経済 景気

コロナ危機後はバブルが到来?

コロナショックはまさに、世界中だれにとっても『青天の霹靂』でした。まだ収束したとは言えず、経済はいまだに不安定で、不況も長引いいています。

政府の支援金でかろうじて持っている企業も多く、不安な気持ちで過ごしている人も依然とたくさんいることでしょう。まだまだ、明るい見通しなど立てられない状況という見方が強い中、「コロナ収束後はバブルが来る」という予想もあります。

2020年11月24日に巨大IT企業が牽引した形で米国株は史上最高値を更新し、同時期に日経平均株価も約29年ぶりの2万6000円台を付けました。コロナショックが収まらぬ中、意外にも世界株高が進行しているのです。これを「コロナバブル」と呼ぶ人もいます。

「バブル」という見方が正しいかどうかは一概には言えませんが、株高はまぎれもない事実です。世界の株式市場の動きに注目してみると、実は、新型コロナ感染拡大が始まる前から上昇傾向が見られていました。「バフェット指標(※1)」も15年に警戒水準の100を超え、そのまま高止まりしています。

コロナショックの最悪期は過ぎた

また、コロナショックの最悪期はもう過ぎています。いまはワクチンが実用段階に入っており、このまま行けば状況が昨年のパンデミック直後より悪化することはないでしょう。

コロナ終息後の消費と経済

今回のコロナショックの煽りを受けている飲食業や旅行業界に関して言えば、外食や旅行といった需要自体が永遠になくなったわけではありません。感染拡大を防ぐために、一時的にストップされているだけのこと(マクロ経済学でいう供給ショック)。コロナウイルス感染拡大終息後は、その反動で飲食店で外食したり、旅行にいくひとも増えるのは目に見えています。ということで、自ずと消費は増え、経済は放っておいても回復し、むしろバブルのような状態になるかもしれないのです。無論、好景気はいいことですが、長引いたコロナショックの反動で熱狂状態のようになり、80年代のバブル経済(※2)の二の舞にならないか懸念されています。

※1「バフェット指標」とは、米国株の時価総額を国内総生産(GDP)の合計で割ったものだ。2019年から数十年にわたり上昇傾向にあります。

※2 「バブル経済」とは、日本で1986年〜1990年頃にかけて起きた株価や地価など資産価格の急激な上昇と、それに伴う好景気のことをいいます。